懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






日産 1960 キャブオール(C140型)


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 1960年に日産から発売された中型トラック・キャブオール(C140型)です。初代(C40型)は1957年に発売されました。このカタログはマイナーチェンジされて登場したC140型からフロントデザインが少し変更されたC141型のもので、おそらく1962年頃のモデルだと思われます。
 初代キャブオール(C40型)は、日産初のキャブオーバー型トラックとして、先日ご紹介したジュニアのシャーシー・エンジンを使って造られました。現在トラックといえばこのようなキャブオーバー型が主流ですが、もともとはジュニアのようなボンネット型トラックが主流でした。
 さて、この現在一般的なキャブオーバー型という形、最初は1955年にプリンス自動車(当時は富士精密工業)が「画期的なアンダーシート・エンジン・システム」として誕生させたものです。エンジンの上に運転席を配置することで、車体の全長を変えずに荷室スペースが拡大できるというメリットがありました。ジュニアは全長4660mmで荷台長が2310mm、キャブオールは全長4610mmで荷台長3095mmですから、かなりの差がありますね。
 狭くゴチャゴチャした道路が多いうえに車体の寸法規制も厳しい日本において、この効率的なキャブオーバー型という形はとても好まれ、徐々にトラック=キャブオーバー型というようになっていきました。
 ちなみにキャブオーバー型トラックが一般的なのは日本とヨーロッパで、アメリカでは現在もトラックといえばボンネット型が一般的です。アメ車というのは乗用車もデカイですけど、トラックはさらにデカイですからね。
 同じシャーシー、同じエンジンといってもキャブオールとジュニアはまったく異なるトラックです。効率という観点から見ればキャブオールなのでしょうが、個人的にはジュニアの方が好きですね。

日産・キャブオール・2トン積・標準型トラック(C141型)
全長×全幅×全高 : 4610×1675×1990mm
ホイールベース : 2390mm
車両重量 : 1520kg
エンジン : 直4OHV 1883cc 85PS
最高速度 : 110km/h




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