懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






マツダ ボンゴ・コーチ(FSAF型)


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 1966年にマツダから発売された初代ボンゴコーチ(FSAF型)です。実はこのクルマ、商用バンではなく「8人乗り乗用車」、つまりワンボックスワゴン、それも国産初のものです。日本で初めてミニバンを市販したのはトヨタでも日産でもなく、実はマツダだったんです。
 ちょっとカタログの文面を引用します。「・・・すでにヨーロッパでは、<ボンゴコーチ>と同じタイプの乗用車が沢山あり、その有益性は高く評価されています。しかし日本では、この大きさでこれほどユニークな乗用車は、ボンゴコーチがはじめて。ビジネスからレジャーまで楽しく使える8人乗りのボンゴコーチは、これから人気の高まるユニークな乗用車です。」
 さすがマツダです。日本だけでなくヨーロッパを見ています。そして「今人気がある」ではなく「これから人気の高まる」クルマを世に出しています。この姿勢、現在のマツダとまったく変わっていませんね。
 最近では初代デミオが出たとき、まだ国内にはハイト・コンパクトと呼ばれるクルマはありませんでした。取り回しと使い勝手の良さが受けてデミオがヒットすると他社も続々と参入、一気にハイト・コンパクトだらけになり、デミオが霞んでしまいました。初代、2代目とハイト系できたデミオ、3代目は他社に先駆けてスタイリッシュ・コンパクト路線へダウンサイジング。この結果がどうなるかはとても興味深いところですね。
 さて「これから人気の高まる」ボンゴコーチを世に出したマツダ、確かにミニバン全盛の時代が来ましたが、「ボンゴ」というネーミングのワンボックスワゴンは今ありません。振り返って考えてみるとマツダはいつも時代を正確に予想し、今後主流となるだろうクルマを他社に先駆けて販売しているのですが、いざそういう時代が到来するとおいしいところは他社に持っていかれているケースが多いように思います。まあそんなところがマツダを応援したくなる部分でもあるんですがね。

ボンゴコーチ(FSAF型)
全長×全幅×全高 : 3770×1500×1700mm
ホイールベース : 2000mm
車両重量 : 895kg
最高速度 : 100km/h
エンジン : 直4OHV 782cc 37PS




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