懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






マツダ ルーチェAP (LA22S型)


 1972年にマツダから発売された2代目ルーチェAP(LA22S型)です。ルーチェといえばこの時点ではまだマツダのフラッグシップ車種、初代ルーチェの洗練されたスタイルが好きだった私はこの2代目のスタイルを見てちょっとがっかりしたものでした。
 さてスタイルの話はともかく、この2代目ルーチェのポイントは「AP」の部分です。「AP」とは「Anti Pollution」、いわゆる低公害車のことです。この時代、公害問題がクローズアップされ、自動車の排気ガスは目の敵にされておりました。そこで当時の運輸省が排ガス中のCO、HC、NOx量についての低減目標を作ったため、各メーカーはそれをクリアしなければならなくなってしまいました。今でもよく耳にする「50年排ガス規制」というやつです。
 そんな中、マツダは他社に先駆けてマツダRE公害対策システム、「MAZDA REAPS」なるものを開発し、それを早々に搭載した車がこの2代目ルーチェです。面白いことに当時、マツダやホンダといったマイナーメーカーは排ガス規制対策を積極的に打ち出していたのですが、乗用車の7割を占めていたトヨタと日産は後手に回っていたようです。
 トヨタはホンダからCVCC技術のライセンスを受け、コロナやカリーナにCVCC搭載車をラインナップするという、現在のハイブリット王者・トヨタからすると想像もつかないことをやっていました。
 かたや日産は、なんと小型車サニーに低公害ロータリーを搭載しようとしていたのです。しかしながらこの計画は頓挫して実現しなかったのですが、もし実現していたら「ロータリー搭載のサニー」が存在していたわけですから、ちょっと見てみたかったですね。
 「50年排ガス規制」を様々な苦労をしながら乗り切った自動車各社、今回の不況も何とか乗り切ってほしいものです。この際、当時のように各社協力するところは協力したほうがいい部分もあるのではないかと勝手に想像しております。

ルーチェAP・ハードトップGSU(LA22S型)
全長×全幅×全高 : 4320×1675×1380mm
ホイールベース : 2510mm
車両重量 : 1080kg
最高速度 : 180km/h
エンジン : 2ローターロータリー 573cc×2 125PS




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