懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






三菱 1979 ランサーEX(A172/174/175A型)


 1979年に三菱から発売されたランサーEX(A172/174/175A型)です。初代ランサーの丸みを帯びたスタイルから一変して直線基調のスタイルとなり、一回り大きくなってEX(EXCEED)というサブネームとともに登場しました。「EXCEED」とは「超える」という意味ですが、三菱車には過去も現在も、EXCEEDというグレードがいろいろな車種に設定されていますね。きっと三菱が好きな言葉なんでしょうね。

 さて、この2代目ランサーEX、後に追加されることとなる1800ターボエンジンモデルが走り屋の間で『ランタボ』として人気となる一方、一般グレードのランサーEXはFF版のランサーフィオーレ登場によってその存在が中途半端となっていましたね。ランサーEXと聞くとターボモデルだけが思い浮かぶのは、エボ以外のランサーがいまいち存在感が薄かった後のランサーと同様ですね。「超える」が好きな三菱も、なかなか過去の悪しきパターンを「超える」ことは出来なかったようです。現在、“ランサー”はエボリューションしかありません。まあ、ある意味ではやっと「超えた」のかもしれませんね。

 当時、ランタボをコテコテにいじって草レースを楽しんでいた友人がいました。給料はほとんどタイヤやガソリン代、パーツ代に消えていたそうです。同じクルマ好きといってもちょっと私とは方向性が違っていた方なので一緒に走りに行くということはありませんでしたが・・・。

 数年前、遠出の折に久しぶりに彼と会いました。お互いもう若くはないのですが、相変わらず今もコテコテのランエボで草レースをしているのかを尋ねたところ、「あっ、もうクルマはやめた」とのこと。当時の熱の入れようをよく知っていたので彼の口からその言葉を聞いたときにはとてもびっくりしました。

 クルマをやめた彼、なんでも「クルマは金がかかるから自転車にした」とのことでした。彼のご自宅で趣味の自転車を拝見したのですが、これがまた見てびっくり、マウンテンバイクからロードバイクまで高そうなのが何台もありました。フレームやパーツを個別に入手して自分で組み立てているとのこと。「これが40万ぐらい、こっちのはもうちょっとかかったかもしれない・・・」と説明してもらったのですが、人間の性格って変わらないものですね。ちょうどその頃、4万円程で購入したGIANTのマウンテンバイクの高性能さに感激していた私にはまさに未知の世界でした。

 ランサーEXは私の中ではその友人とセットで記憶されています。今、改めてランサーEXのカタログを見てみたら、彼のコテコテのランサーターボしかじっくり見たことがなかった私にはとても新鮮に感じられました。ランサーEXって意外とシンプルで良さそうなクルマですね。

ランサーEX・1800GSR(A175A型)
全長×全幅×全高 : 4225×1620×1385mm
ホイールベース : 2440mm
車両重量 : 985kg
エンジン : 直4OHC 1795cc 100PS

(2011年12月22日記)




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