懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版) |
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マツダ 1981 コスモ(HB型) |
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1981年にマツダから発売された4代目コスモ(HB型)です。2ドア/4ドアハードトップ、そして4ドアセダンと3タイプが発売されましたが、このカタログはその中の4ドアハードトップのもの。カッコいいといえばカッコいいといえなくもないですが、個人的にはちょっと微妙なスタイルのクルマだと思っていました。理由は単純明快、この2灯ずつのリトラクタブルライトが違和感ありありで、ライト点灯時のコスモはお世辞にもカッコいいとは思えませんでした。
さて、マツダのコスモといえば初代は言わずと知れたあのコスモスポーツ、トヨタ2000GTに匹敵する存在感を備えているといっても過言ではないほどの名車でしたね。そのコスモスポーツの流れを汲み、マツダの象徴となるべきスペシャリティカーとして存在し続けるはずだったのですが、どうもこの3代目の存在のおかげでキャラクターが不明瞭になってしまったような気がしています。
ご存知の通りこの3代目コスモは4代目ルーチェと姉妹車の関係にあり、特に4ドアセダンは違和感満点の4灯リトラクタブルライトすらない、ルーチェそっくりの広島ベンツ風セダンでした。せめて姉妹車関係であってもルーチェは4ドアのみ、コスモは2ドアのみという具合にすればコスモのキャラクターを守れたのではないかと思えるだけに、個人的にはこの3代目コスモの存在はとても残念でした。
マツダが3代目コスモを成功と考えたのか失敗と考えたのかはわかりませんが、4代目コスモは初代コスモスポーツ以上にぶっ飛んだ存在感を放つユーノス・コスモとして登場しました。広島ベンツ風セダンと同じ車名を冠するクルマとはとても考えられないユーノス・コスモが4代目として登場したということは、おそらくマツダもこの3代目コスモについてはちょっと反省したんでしょうね。
とはいうものの、生真面目なマツダ、3代目コスモの平凡さを一気に払拭しようと考えたのか、ユーノス・コスモではぶっ飛びすぎて3ローターエンジンまで搭載してしまいました。おかげで燃費はリッター2、3キロもざらというなんとも素晴らしいクルマとなり、ユーノス・コスモを最後にマツダからコスモというクルマが消えてしまいました。どうもコスモが消えた原因はこの3代目にあったような気がしてなりません。
現在マツダの乗用車には昔から続いている車名のクルマは一台もありませんが、シナリあたりなら十分にかつてのコスモのイメージに合致しますので、もしシナリが市販されることとなるのであれば、コスモという車名を復活させるのもいいかもしれませんね。いくら新生マツダとはいえ、昔から続いている車名のクルマが他社からのOEM車と、かなり昔から造り続けているボンゴだけというのはちょっと寂しいですからね。
コスモ・4ドアハードトップ・XG-X(HBSHE型)
全長×全幅×全高 : 4640×1690×1360mm
ホイールベース : 2615mm
車両重量 : 1175kg
エンジン : 直4OHC 1970cc 120PS
(2011年5月3日記)
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