懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






ホンダ 1982 プレリュード(AB型)


 1982年にホンダから発売された2代目プレリュード(AB型)です。“元祖デートカー”であるこのプレリュードで彼女と初詣へ行き、そのまま姫始めのためにホテルへ直行、もしくは我慢できずに車内で決行してしまった“かつての青年”も多かったことと思います。その姫始めで大当たりしてしまったカップルの間に生まれたお子様も既に大学卒業して社会人となっている年齢、時が過ぎるのは早いものですね。

 新年早々品のない話題で申し訳ありません。しかしながら“甘美な磁性を帯びて。感性放射体。”、“至上の時へ。ハードとロマン、その高次元融合。”、“ポジションは低い。感性のボルテージは昂まる。”など等、カタログに記載されているキャッチコピーはとても官能的な表現が多く、いかにも若者が憧れそうなカッコよさと艶っぽさが感じられますね。実際にとてもカッコいいクルマでしたから、デートカーとして人気が出たのも頷けます。

 さて、デートカーとしてのイメージが強い2代目プレリュードですが、技術的にもとても素晴らしいクルマでした。ご存知の方も多いと思いますが、国産車で初めて4輪アンチロックブレーキシステムが搭載されたのはこのプレリュードです。現在では「4輪ABS」という呼び方でほとんどのクルマに搭載されていますが、このカタログ発行時では「ABS」という呼び方ではなく、「4wA.L.B」と紹介されています。まだ「4輪ABS」という呼び名がなかったんですね。次の代では世界初となる機械式4WSが搭載されたように、プレリュードはホンダの最新技術がいち早く取り入れられていたクルマだったんですね。
 まあ今でこそインスパイアやレジェンド等の大型高級車が存在していますが、当時はプレリュードがホンダの最上位車種でしたから、当然といえば当然のことですね。

 デートカーとして多くの若者から支持され、かつてフラッグシップとしてホンダのイメージリーダーを担っていたプレリュードも最終型が生産終了となってから早10年。CR-Zが予想以上に売れているようなので、使い勝手の良いミニバンやコンパクトカーだけではなく、この手のクルマを望んでいる方もきっと多くいらっしゃることと思います。プレリュードという響きをもう一度聞いてみたいものですね。
 
 また“デートカー”と呼ばれて若者から支持されるクルマがたくさん出て欲しいものですね。CR-Z、ジュークターボ等、効率最優先からは少々脱線しているクルマもそれなりに支持を得ているようです。今年初めに出るであろうレクサスのCT200hもかなりカッコいいですし、FT-86も楽しみです。
 若者の間でデートカーとして人気のあるクルマが街に溢れているような状況となれば、それが自然と少子化対策にもなります。子供ができると2ドアクーペでは不便を感じるようになるので買い替えが必要となり、自然と経済対策にもなります。若者は飽きが早いから彼女と別れるとその思い出が詰まったクルマを買い換える傾向があるので、クルマの流通が増え、自然と雇用対策にもなります。

 相変わらず全然活気のない経済状況が続いているなかで新しい2011年が始まりました。悲観的に考えていても仕方がありませんので、現在経済的な“ポジションは低くても、感性のボルテージを昂めて”、“ハードとロマンを高次元で融合させ、至上の時”を迎えられるように毎日を過ごしていきましょう。多くの方々が“至上の時”を体験できるような1年になるといいですね。

プレリュードXX(E-AB型)
全長×全幅×全高 : 4295×1690×1295mm
ホイールベース : 2450mm
車両重量 : 980kg
エンジン : 直4OHC 1829cc 125PS


(2011年1月3日記)


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