懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






トヨタ 1982 スプリンターカリブ(AL25G型)


 1982年にトヨタから発売された初代スプリンターカリブ(AL25G型)です。“スプリンター”カリブと名乗っていますが、初代はスプリンターベースではなく、ターセル/コルサベースの4WDステーションワゴンでした。2代目、3代目はパッと見てスプリンターベースだとわかりますが、初代についてはちょっとスプリンターの面影がありませんものね。

 さて、この初代スプリンターカリブ、今でこそその存在がなくなってしまったとはいえ、車高の高い乗用車ベースの四駆で、現在人気を集めているクロスオーバーSUVと呼ばれているクルマそのものでしたね。徐々にカロゴン化し、ごく普通の小型ステーションワゴンへと変容していった2代目、3代目に比べ、初代はもっともよい意味で“カリブ”らしい個性がありました。なんといってもカタログの文面に『雪道を駆ける獣かと、それは一瞬思えた』とあるように、“カリブ”とはトナカイの意味だそうですからね。

 ちょっとここで話が脱線しますが、毎年この時期になると、街では必ずユーミンの『恋人がサンタクロース』が流れており、世の男はサンタクロースになってプレゼントを抱えていかなくてはならないような暗示をかけられてしまいます。ユーミンの歌が世に出されたのは1980年の12月、カリブ発売は1982年。ユーミンの歌に影響されて“トナカイ”が出されたのかどうかはわかりませんが、“トナカイ”と意識しながらカリブに乗っていると、1年中サンタクロースにならなくてはいけないようでなんだか複雑な気持ちですね。

 とはいえ、「うちは浄土真宗だからサンタクロースなんていなくても南無阿弥陀仏さえ唱えていればいいんだよ」と言って納得してくれる女性はおそらく世の中に存在しません。それどころか南無阿弥陀仏と表では唱えている坊主も心の中では「檀家さんがサンタクロース、ほんとうはサンタクロース、寄付・お布施をかかえ〜て〜」なんて唱えているかもしれません。ユーミンの歌はあらゆる世代に影響力が絶大ですから、そろそろ誠実な中年オヤジのためのクリスマスソングも作ってほしいものですね。

 スプリンターカリブはもうなくなってしまいましたが、昨今各メーカーから次々に出されている魅力的な新型クロスオーバーSUVに乗って、ほんの少しだけ増額したボーナスを女性に巻き上げられるシーズンが今年も到来しました。そして息つく間もなく年が明ければ親戚のガキどもが来なくてもいいのにお年玉の集金にやってきます。クルマは消滅してもこの慣習はなかなか消滅しませんね。

スプリンターカリブAV-2(AL25G型)
全長×全幅×全高 : 4310×1615×1500mm
ホイールベース : 2430mm
車両重量 : 1015kg
エンジン : 直4OHC 1452cc 83PS

(2013年12月8日)




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