懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版) |
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日産 1983 セドリック(Y30型) |
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1983年に日産から発売された6代目セドリック(Y30型)です。スタイリングは先代の430型とほとんど変わっていないキープコンセプトのモデルですが、中身に大きな変化がありました。
永らくセドリックのエンジンは直列6気筒のL型がメインでしたが、この代から直6に代わりV型6気筒のVG型エンジンが搭載されるようになります。現在でこそV6エンジンなど珍しくもなんともないエンジンとなりましたが、国産車でV6が搭載されたのはこのY30型セドリックが初めてです。
さてエンジンに大きな変更があったとはいえ、このデザインはきわめて保守的な「ジャパニーズ高級車」ですね。プレジデントとセンチュリーを別格とすれば、セドリックとクラウンはいつの時代も「ジャパニーズ高級車」トップの地位を争ってきました。ほとんどクラウンが勝っていましたが、日産セドリックとトヨタ・クラウンの頂点ライバル関係は誰もが認めるところです。「いつかはクラウン」「いつかはセドリック」との思いを胸に秘め仕事に励んだ殿方もきっと大勢おられたことでしょう。
そんな羨望の目で見られていたセドリックもこの代が最後でした。次のY31型の時代はバブル真っ只中、あのシーマが誕生してしまうんですよね。そしてトヨタからもクラウンより上級のセルシオが誕生、セドリックやクラウンに乗っていても自慢できなくなってしまいました。
長年続いていた序列がいったん崩れると際限なく崩れ続けていきます。シーマやセルシオに乗られている方に対して自慢するにはベンツやBMWなどの輸入高級車に乗らなくてはなりません。そうなると1000万円オーバーのクルマも珍しくありません。車の価格の感覚がすでに麻痺していますので、トヨタ・日産も輸入車に負けないほどの超高級車・高性能車を開発し、価格も超高級車並みになります。現在レクサスの最上級車、日産GT-Rの最高グレードはともに1500万円を超えています。
バブル経済崩壊後も自動車メーカーはずっとバブルが続いていたようですね。自動車メーカーにとってのバブル経済はいま、やっと崩壊したのかもしれませんね。
セドリック・4ドアハードトップ・V30ターボブロアムVIP(PY30型)
全長×全幅×全高 : 4860×1720×1410mm
ホイールベース : 2730mm
車両重量 : 1600kg
エンジン : V6OHCターボ 2960cc 230PS
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