懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






トヨタ 1983 ハイラックス(N60型)


 1983年にトヨタから発売された4代目ハイラックス(N60型)です。このカタログは84年に、FRP製のルーフを被せて造られたRVである初代サーフが登場したときのものです。サーフは後にパジェロと並んでRVの代名詞的な存在になりましたが、まだこの頃はトラックというイメージが強いですね。

 さて、このハイラックス、カタログでも至るところに記載されているように、『アメリカン』な性格がいちばんのセールスポイントでした。30年前のこのカタログには『僕たちが待ち焦がれていた、陽気でしかも力強いアメリカそのものだ』なんて書かれていますが、当時は後にビッグスリーが窮地に立たされることになろうとは考えもしませんでしたね。良くも悪くも、この30年間で世界は大きく変わり、30年前に『これこそ、待ちに待ったアメリカだ』として登場したハイラックスサーフは、リーマンショックの翌年である2009年に日本市場から姿を消しました。2009年といえば、GMとクライスラーが連邦倒産法第11章の適用を申請した年、サーフは最後まで『アメリカン』を貫いたようですね。

 ところでこのハイラックス、サーフも含め、この段階ではあくまでもトラックベースで、前後輪ともにサスペンションはリーフスプリング方式が採用され、抜群の耐久性を誇っていました。その耐久性を実証するためかどうかはわかりませんが、かつて英国の自動車番組でこのハイラックスをとことんまで痛めつけるという企画がありました。原形をとどめない状態になっても何とか無事に動いていたようです。それにしてもあの番組は滅茶苦茶なことをしますね。興味のある方はYouTubeにアップされているようですのでご覧になってみてください。(https://www.youtube.com/watch?v=xnWKz7Cthkkhttps://www.youtube.com/watch?v=xTPnIpjodA8https://www.youtube.com/watch?v=kFnVZXQD5_k)とはいえ、個人的にはいくら娯楽のためとはいえあそこまでやるのはちょっと見ていて不快な気持ちになってしまいます。紳士の国のはずですけど、ちょっと品がないですね。

 クルマもどんどん進歩して、コンピュータ制御の安全装置、快適設備が当たり前となり、サスペンションの硬さまで制御できるクルマも出てきました。動力源はドライバーが意識することなくエンジンになったりモーターになったりしますし、ぶつかりそうになったら止まってくれ、高速で走行レーンがずれそうになったら自動で舵を切ってくれるそうです。そのような最新のクルマが、あの下品な番組でハイラックスと同様の試練を受けるところを見てみたいものです。ソロバンは水没しても乾かせば使えますが、パソコンは使用不能ですからね。

ハイラックス・サーフ・SR(N60V型)
全長×全幅×全高 : 4435×1690×1745mm
ホイールベース : 2610mm
車両重量 : 1430kg
エンジン : 直4OHV 1998cc 105PS


(2014年7月26日)




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