懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






トヨタ 1984 マークUバン(X76V型)


 1984年にトヨタから発売された5代目マークUのバンタイプ、マークUバン(X76V型)です。5代目マークUは、セダンとハードトップは1988年にフルモデルチェンジされましたが、バンとワゴンは実に1997年までモデルチェンジされずに製造が続けられました。日産のサニー・トラックもこんな感じでトラックだけがずいぶん後まで製造が続けられましたね。
 さて、そんな長寿モデルのマークUバンですが、本来の商用車としての用途よりも真っ黒に日焼けしたサーファー達に重宝されたようです。『マーバン』なる言葉で呼ばれていたこともあったようですね。最近は少なくなりましたが、ちょっと前までは派手なアルミホイールを取り付けてちょいと車高を下げたマークUバンやワゴンがよく街を走っていました。
 確かに広い荷室のため実用性は高いですし、それなりの大きさがあるクルマなので乗り心地もいいですから人気が出るのもわかります。オーソドックスで直線的なスタイルは一昔前のボルボ・エステートやアメ車のステーションワゴンのような雰囲気もどことなく漂っていますね。しかしながらこのクルマ、ドレスアップの方向を間違えると遺体搬送車に見えてしまうんですよね。
 病院で息を引き取られた方はひとまず葬儀会社の搬送車で自宅へ送られます。最近では黒塗りのエスティマがよく使われているようですが、ちょっと前まではちょうどこのカタログの表紙や2枚目画像にあるような黒いマークUバンやクラウンバンが使われていたような気がします。
 ドレスアップの仕方も人それぞれで、黒っぽいイメージが好きな方はボディカラーはもちろん黒ですが、ウインドウのスモークもかなり濃いものにしているようです。黒いマークUバンで窓も黒だともう遺体搬送車にしか見えないんですよね。
 幼い頃覚えた行動はオヤジになっても出てしまうようで、いまだに真っ黒なマークUバンやクラウンバン(エスティマや霊柩車はもちろんのこと)を見たときには無意識のうちに親指を隠して手を握ってしまいます。
 地域によって異なると思いますが、私が子供の頃には霊柩車を見たら親指を隠さないと親が早く死んでしまうと信じられていましたので、友達みんなが親指を隠していました。
 はたして自分の子供は霊柩車を見たときに親指を隠してくれているのだろうか・・・・。

マークUバンDX(YX76V型)
全長×全幅×全高 : 4610×1690×1475mm
ホイールベース : 2660mm
車両重量 : 1150kg
エンジン : 直4OHV 1812cc 95PS




























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