懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






トヨタ 1985 カリーナED(ST160型)


 1985年にトヨタから発売された初代カリーナED(ST160型)です。ワイド&ローの流れるようなスタイリングは、『Exciting Dressy』と名付けられただけあって今見てもとてもカッコいいですね。このクルマはセリカの車体を使って造られており、セリカ・コロナクーペ・カリーナEDはデザインが異なる兄弟車です。しかしながら他の「名前だけが異なる兄弟車」とは違い、まったく別のクルマとして、それも三者三様でそれぞれが独自のカッコよさを持っているという、トヨタにしては珍しい事例ですね。
 このカリーナED、実際かなり売れたようです。カッコ悪くてもそこそこ売ってしまうトヨタの販売力ですから、カッコよければ売れるのは当たり前ですね。
 その後、カリーナEDは3代目までモデルチェンジされ、1998年まで販売が続けられましたが、RVブーム、ミニバンブームの到来によってこういう『正統派のカッコいいクルマ』は消滅してしまいました。わずか13年という短い期間でしたが、カリーナEDは歴代トヨタ車の中でも名車の一台として数えてもよいと思っています。
 さて、このカリーナEDのスタイル、最近また増えてきていると感じませんか?ワイド&ローの流れるようなスタイリング、レクサスISやマークX・クラウン等はこの系統に戻ってきているような気がします。ミニバンやRVもそれぞれ良いところはたくさんあると思うのですが、やっぱり『本質的にカッコいいクルマ』というのはこういう『ワイド&ローの流れるようなスタイリング』になるのだと思います。
 ポルシェやフェラーリ等は40年前から基本的なデザインが変わっていません。しかしいつの時代でもカッコいいです。まあポルシェやフェラーリは別格だと言われればそれまでですが、きっと『人々がカッコいいと思うスタイルのツボ』が存在しているのだと思います。それは一過性のブームでどうこうなるものではなく、クルマが「タイヤ4つで動く乗り物」であるうちはおそらく変わらないんだろうと思います。
 ここしばらくは『プリウス』、『インサイト』のスタイルが世の中に蔓延すると思いますが、金太郎飴のような車社会ではなく、一皮向けた個性的な次世代車社会が早く到来してほしいものですね。

カリーナED・G-Limited(ST162型)
全長×全幅×全高 : 4475×1690×1310mm
ホイールベース : 2525mm
車両重量 : 1150kg

エンジン : 直4DOHC 1998cc 140PS







































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