懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






マツダ 1987 カペラ(GD型)


 1987年にマツダから発売された5代目カペラ(GD型)です。このカタログはCGと呼ばれる5ドアハッチとセダンのものですが、他にC2と呼ばれるクーペとステーションワゴンのカーゴがありました。多彩なバリエーションの中でもマツダがメインに据えていたのは5ドアハッチバックのCG(City GEAR)。当時は不自然な5ドアハッチが多かったですが、このカペラCGについては現在のアテンザ・スポーツと同様、とてもカッコよくまとめられている5ドアハッチバックですね。

 さて、この5代目カペラ、“ベーシック&アドバンス新型カペラ”というキャッチフレーズが用いられているように、カタログでもあらゆる部分で“基本を大切にする”と連発されています。いかにもマツダらしくて好感が持てますね。“見せかけではないシンのところで”基本性能をしっかり高めてよいクルマを造る。現在のスカイアクティブ技術もこの延長線上にありますね。

 一方で、“見せかけではないシンのところで”とカタログでPRした、その舌の根も乾かぬうちに“見せかけ”だけを変えた姉妹車を乱発し、経営不振に陥ったのは皆様ご存知の通り。言うまでもなく次のクロノス兄弟のことです。マツダファンの私が言うのもなんですが、メーカーのカタログに書かれている文面を文字通り真に受けてしまうのも注意が必要ですね。

 それにしてもこのカタログに載っているショートカットのモデルさん、すばらしく綺麗な女性ですね。こんな綺麗な方が乗られていてもとても様になっているマツダのカペラCGなのに日本ではどうしてマツダというだけで百姓グルマと言われるんでしょうね。ちょっと疑問に思ったので、脳内でこの女性を作業着姿の私に変換してみました。そして女性がハッチを開けて花束を抱えているカットは、ハッチを開けて作業着姿の私が醗酵鶏糞15kgの袋を抱えているカットに変換してみました。助手席に置かれているリボンが付けられたプレゼントらしきものは、ザルいっぱいの採れたて新鮮ミニトマトに変換してみました。もちろん停められているのはしゃれたレンガ造りの建物の前ではなく、野菜直売所の駐車場。うーん、やっぱり似合っているようです(合成画像はご想像にお任せします)。さすが百姓グルマ、農家の味方ですね。乗り手に応じてセレブなクルマにも百姓グルマにも見える、これはある意味すごいことだと思います。レクサスにはとても真似ができませんね。

 このカペラ、車速感応型4WSとともに、スポーティーなスーパーチャージャー搭載ディーゼルエンジンが技術的な目玉となっています。マツダからもうじき発売されるCX-5も、スカイアクティブ-Dと呼ばれるディーゼルエンジンが国内版でも搭載されるようですね。

 この代のカペラを境に“見せかけ”路線に転換してカペラを消滅させ、大ピンチに陥った反省から“基本を大切にする”路線に戻りカペラを復活させ、現在はその後継として素晴らしいアテンザを世に出しているマツダ。そのマツダが“基本を大切にした”スカイアクティブ技術をフルに盛り込んで世に送り出すCX-5もとても楽しみなクルマですね。マツダファンとしては、くれぐれもこのカペラのように、舌の根も乾かぬうちに方針転換することはないようにと願うばかりです。

カペラCG・SG-Ri(GD8P型)
全長×全幅×全高 : 4515×1690×1375mm
ホイールベース : 2575mm
車両重量 : 1120kg
エンジン : 直4OHC 1789cc 97PS

(2011年10月17日記)




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