懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






三菱 1987 ギャラン(E31/32/33/39A型)


 1987年に三菱から発売された6代目ギャラン(E31/32/33/39A型)です。いかにも三菱っぽい逆スラントノーズの精悍なフロントマスクが印象的で、カタログでも“インディビデュアル4ドア”という聞き慣れない外来語のキャッチコピーが使われている通り、個性的な存在でしたね。また皆様ご存知の通り、この代のギャランにはVR-4というスポーティーグレードが用意されており、4G63ターボエンジンが搭載された後のランエボの直接的な祖先としても有名ですね。

 さて、この6代目ギャラン、当時勤めていた会社の同僚に、VR-4ではありませんでしたが、このギャランに乗られていた方がいました。とても個性的な方で、カタログの言葉を使えば“<個>にこだわるインディビデュアリスト”そのもののような方でした。

 その彼、既婚で子供もおられたのですが、どういうわけか離婚され、マンションも子供も手離し、まだしばらく続く養育費の支払い義務を負いながら、ギャラン1台で再スタートを切るとのこと。なんでも田舎出身の彼と都内出身の奥様、価値観が合わなかったそうな・・・。

 その話を聞いたときには、ギャラン1台以外は全て奥様に渡してしまうとは、さすがインディビデュアリスト!と思ったものでした。

 ところが、それからあまり時間が経たないうちに、再婚したから挨拶に行くという連絡がありました。部署は違ったものの、同僚でしたが結婚式には呼ばれていませんし、結婚したという話も聞いていませんでした。

 夜、約束の居酒屋で待っていると、なんと彼はお腹の大きな新しい奥様を連れてきました。うーん、これって、“さすがインディビデュアリスト!”ではなく、価値観が合わないのでもなく、ただ彼が女癖悪かっただけではないのかな?ギャラン以外全て奥様に渡してしまったというのも、本来ならギャランも渡さなくてはならなかったけど、奥様がいらないと言っただけではないのかな?と余計な詮索をしてしまいました。もちろん頭の中で考えただけで口には出していませんが・・・。

 その日は、話題を選びながら無難な会話をし、何とか二人の前でボロを出すことなく過ごせてホッとした記憶があります。ちなみに彼、ギャラン1台で再スタートを切ると言っていましたが、その日の会話で、カローラに買い替えたと言っていました。

 <個>にこだわるインディビデュアリストが再スタートを誓ったはずの相棒、インディビデュアル4ドア・ギャランがあっという間に“できちゃった再婚男のカローラ”に・・・。まあギャランに罪はまったくないのですが、なんだか個人的にはとても好きだったこのギャランがかわいそうでした。

ギャラン・MX(E33A型)
全長×全幅×全高 : 4530×1695×1430mm
ホイールベース : 2600mm
車両重量 : 1160kg
エンジン : 直4DOHC 1997cc 140PS

(2012年1月27日記)




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