懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






トヨタ 1987 スプリンターシエロ(AE91/92型)


 1987年にトヨタから発売されたスプリンターシエロ(AE91/92型)です。6代目スプリンターの5ドアハッチモデルとして“シエロ”というサブネームを携えて誕生しましたが、日本ではやっぱり5ドアは受け入れられず、一代限りで消滅してしまったとても影の薄いクルマでしたね。

 さて、このスプリンターシエロ、特に個性的といえる部分もなく、ごくごく普通の大衆車なのですが、実はこのクルマ、バブル期の当時、私が買おうか買うまいか悩んでいたクルマでした。大きさも価格も手頃で私好みの5ドアハッチバック、世の中カネが飛び交っていた時期だったとはいえ、最廉価グレードは120万以下のモデルもありました。まさに私好み。
 当時仕事の都合で都内で生活しており、クルマ無しの生活をしていました。クルマが必要なときには会社のクルマを使っていましたので特に生活に不都合はなかったのですが、やっぱり自分のクルマがないのは寂しい。ということでちょうどお手頃だったのがこのクルマ。しかしクルマはお手頃でも駐車場がお手頃ではなく、自分が住んでいたアパートからかなり遠いところで、しかもアパートの家賃とあまり変わらないぐらいの月極しかありません。
 世の中カネがあり余っていても、私のところにはなぜかあまりありませんでしたので止む無くスプリンターシエロのマイカー計画は頓挫。
 クルマがダメならバイクでも、と考えてバイク屋さんをいろいろと回ったものの、肝心の二輪免許を私は持っていません。自動車学校へ通う時間もなかったのでバイク購入計画も頓挫。結局5万円ほどのマウンテンバイクもどきを購入し、それが普段の足となりました。

 久しぶりにスプリンターシエロのカタログを見て、当時の生活を思い出しましたが、今考えるとあの時にシエロを購入しなくて本当に良かったと思っています。だいたい自宅から遠く離れたところに駐車場があったら、自家用車を所有するメリットがあまりありませんよね。と言ってもそれは田舎者の感覚で、都心部ではそれが当たり前なのかもしれませんが・・・。

 現在、格差社会という言葉がよく使われます。所得の格差、都市と地方の格差、その他もろもろの格差がありますね。都心の生活、地方都市の生活、ど田舎の生活、いろいろと体験してみましたが、やはりもともと田舎の百姓の家で育ってきましたので、ど田舎の百姓生活が私にはもっともしっくり来ます。なんといっても田舎は敷地面積の感覚が都会とはまったく異なりますので、ご近所さんも含めて庭の中でクルマの向きを変えられるようなところばかりです。おかげで私は今でも車庫入れがとても下手で、スーパーへ買い物へ行っても、入り口から遠く離れた空いているところに駐車します。
 最廉価グレードのスプリンターシエロですら買えなかった人間とシーマやセルシオを買っていた人間、格差社会の底辺に私はいますが、あまり底辺にいるという実感はしません。なんだか不思議なものですね。個人的な話で恐縮ですが、なんだかシエロを見てとても懐かしい思いがしました。

スプリンターシエロ・Xi(AE91型)
全長×全幅×全高 : 4215×1655×1365mm
ホイールベース : 2430mm
車両重量 : 1010kg
エンジン : 直4DOHC 1498cc 94PS

(2011年3月8日記)




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