懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






日産 1990 NXクーペ(B13型)


 1990年に日産から発売されたNXクーペ(B13型)です。CGを多用したとてもインパクトのあるテレビCMが流されていましたが、日本での販売状況は極めて悪かったようですね。きっと日産社内には、「タイムマシンかもしれない」NXクーペに乗ってもう一度開発前の時間に戻りたいと考えた方もおられたかもしれませんね。個人的には、先代であるサニーRZ-1がとても好きでしたので、このNXクーペのスタイルには非常に幻滅しました。

 さて、このNXクーペ、CMも斬新でしたがカタログも斬新です。普通のカタログは表紙から始まって裏表紙で終わるのですが、このカタログはどちらも表紙で、真ん中に仕様表が来ています。さらにご丁寧に双方の表紙から始まる頁は上下逆になっており、黄色の表紙から頁をめくると途中で「赤い表紙へワープ!」、赤い表紙から頁をめくると途中で「黄色い表紙へワープ!」という、カタログ上でも「タイムマシンによるワープ」を演出しています。この記事ではあえて黄色の表紙からワープせずに順番に頁を並べましたので、途中から上下逆になっていて見づらいかもしれませんが、ご了承を。

 はっきり言ってカタログでのこの演出は迷惑千万で、カタログを見る購入検討者のことをまったく考えていない、メーカーのエゴだったと思います。NXクーペの販売が芳しくなかった原因はそのスタイルだけでなく、当時のそんな日産の姿勢にもあったのかもしれませんね。

 ところで、このNXクーペが実際にタイムマシンだったのかどうかはわかりませんし、タイムマシンなるものが実在するのかどうかも私にはわかりません。しかしながら自分の脳内で、自分が生きてきた過去の時間内に限って、タイムマシンによる時空間移動を想像することは可能ですね。

 例えばNXクーペが発売された1990年に今私が乗っているアクセラが発売されていたらどんなふうに見えたのだろう?とか、90年と言えばハイパワー競争が絶頂の頃でしたから、あの年にミラ・イースが発売されていたらどんな反響があったのだろう?とか・・・。

 複雑怪奇で激動の時代が続いていますが、たまに脳内で過去にタイムスリップして、過去の視点で現在を見てみるのも新鮮でいいかもしれませんね。振り返って考えてみると、昔からずっとその時々にいつも「現在は激動の時代」と言われていたような気がします。「現在は静かで安定した時代」と言われていた時期を、少なくとも私が生きてきた時代の中では思い出せないんですよね。きっと時代はいつも激動していますが、その激動が自分に有利か不利かで捉え方が異なるんでしょうね。

NXクーペ・Type S(HB13型)
全長×全幅×全高 : 4140×1680×1310mm
ホイールベース : 2430mm
車両重量 : 1050kg
エンジン : 直4DOHC 1838cc 140PS

(2013年6月12日)




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