懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版) |
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トヨタ 1990 エスティマ(TCR11W/TCR21W型) |
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1990年にトヨタから発売された初代エスティマ(TCR11W/TCR21W)です。“天才タマゴ”というニックネームが付けられていたように、従来のワンボックスワゴンとはまったく異なる卵のようなスタイル、そしてエンジンをミッドシップでアンダーフロアに配置し、広大な室内空間と優れた操縦安定性を両立させた新世代マルチサルーンということで、登場時、ずいぶん話題となったクルマです。今でも根強い人気を保っていますから、街中でちょくちょく見かけることがありますね。
さて、この初代エスティマ、知人が登場直後に購入したため、何度か運転したことがありました。当時、ミッドシップのワンボックスってどんなものなんだろうかと興味津々で運転しましたが、実際に運転してみるとあれっ、何か違和感が・・・。別に乗り心地が悪いとか、運転しづらいとかいうことはまったくありませんでしたが、鳴り物入りで登場した新世代サルーンってこういうこと?って何か引っかかることがありました。
運転した時にすぐその違和感の理由には気付きませんでしたが、家でカタログを眺めていたらなんとなく運転時に感じた違和感の理由がわかってきました。エンジンをミッドシップに配置すると、このクルマの場合、ドライバーのお尻の下にエンジンがあることになるんですね。となると、クルマとしてはミッドシップレイアウトになっていますが、ドライバーとエンジンの位置関係は今までの商用バンベースのワンボックスと同じになるんですね。つまり私が感じた違和感は、“近未来的なスタイルと旧来の運転感覚が同居していること”だったんですね。初代エスティマでエンジン音が耳につくという声をよく聞きますが、きっとエンジンの振動を体で感じているから、実際に聞こえる以上にエンジン音が大きく感じられるのだと思います。
とはいえ、トヨタ・エスティマ、当初は高いだの大きすぎるだのいろいろ言われていましたが、小型化したルシーダ/エミーナが出てからはとても人気が出て、親エスティマ、子エスティマなんて呼ばれていましたね。こんな思い切ったクルマが開発できたのもバブル期ならではのことだったと思います。
その後、2代目エスティマからはカムリベースのFFミニバンになりました。アコードベースのオデッセイが大人気となりましたから、トヨタとしても無難な路線へ方向転換したのでしょうね。日産エルグランドも新型はFFミニバンとなりましたから、各メーカーがいろいろと試行錯誤した結果、ミニバンはFFがもっとも好ましいって具合に落ち着いたんでしょうね。
まあなにはともあれ、初代エスティマは他に例のないユニークな存在ですので、現在乗られておられる方は存分にその乗り味を堪能していただきたいものですね。おそらく今後このようなクルマが世に出ることはないでしょうから。
エスティマ・2WD(TCR11W型)
全長×全幅×全高 : 4750×1800×1780mm
ホイールベース : 2860mm
車両重量 : 1770kg
エンジン : 直4DOHC 2438cc 135PS
(2011年2月15日記)
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