懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






三菱 1992 ギャラン(E54/64/84A型他)


 1992年に三菱から発売された7代目ギャラン(E54/64/84A型他)です。先代の引き締まったスタイルからは一転して、まるで先代型の風船にもう一息空気を注入して少し膨らませたような感じのふくよかなスタイルで登場しました。3ナンバーのディアマンテが大好評だったので、きっとギャランも3ナンバー化すれば誰もが飛びつくという算段だったのでしょうね。そういえばこの時期に登場したこのクラス以上のクルマはどれもがこのギャランのように、引き締まった先代からちょっとボテッとした3ナンバーの新型、という感じで登場していましたね。それぐらいに、『3ナンバーの魔力』が世間に蔓延していたのでしょうね。

 さて、この7代目ギャラン、実はこのクルマも昔、会社の営業車としてしばらく乗っていた時期がありました。たまに上司と同行するときなどはよく『○○君もとうとう3ナンバーのクルマがあてがわれるようになったか、偉くなったな。』と冷やかされていたものです。こんな会話があったことからもわかるように、当時の『3ナンバー』という言葉の響きはちょっとした魔法の言葉だったようですね。

 とはいえ、私が乗っていたのは1.8Lで鉄チンホイールのいかにも“営業車”というグレードのもの、全幅が3センチほど広くて3ナンバーが付いていても、運転している限りには5ナンバー車との違いなどまったくわかりませんでした。まあ本当に偉い人は5ナンバーでも3ナンバーでも軽でも偉いですし、偉くない人はいくら3ナンバーに乗っていても偉くないですからね。

 ところで先ほども書いたように、この時期にモデルチェンジしたクルマは他社も含めてほとんどが3ナンバー車として新型が登場しました。しかしながら、ホンダ(アコード)とマツダ(クロノスからカペラ)は、次のモデルチェンジで5ナンバーに戻っているんですよね。今考えると、『3ナンバー』という言葉の響きの賞味期限って意外と短かったですね。

 現在の「魔法の言葉」は「エコカー」、この言葉の賞味期限はどれぐらい続くんでしょうね。当時、あらゆるクルマのカタログに「ワイドボディ」という言葉が並んでいたのと同様、現在はあらゆるクルマのカタログに「エコカー」にまつわる言葉が並んでいます。ここまで「エコ」が一般的になると「エコ」だけでは人々にそのクルマの魅力をPRすることはできません。

 こうなってくるとマイナーチェンジされたホンダのCR-Zのように、『ボタンを押すとエンジンもモーターも最大出力になって3L並みの加速が味わえます」という飛び道具が次々と出てくるんでしょうかね?この機能を紹介する記事を読んだとき、思わず映画『マッドマックス』シリーズのニトロ噴射装置を思い出してしまいました。個人的にはなんだか進んでいる方向がずれているような気がしてなりません。

ギャラン・V6 2000・MX(E54A型)
全長×全幅×前高 : 4610×1730×1400mm
ホイールベース : 2635mm
車両重量 : 1260kg
エンジン : V6DOHC 1998cc 170PS

(2012年10月2日)




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