懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






三菱 1993 ディアマンテ・ワゴン(K45型)


 1993年に三菱から発売された初代ディアマンテワゴン(K45型)です。ヒット作となった初代ディアマンテのワゴンバージョンなのですが、このクルマは4ドアハードトップとは異なり、オーストラリア三菱で生産されたものを輸入するという形で国内販売されました。

 さて、この初代ディアマンテワゴン、大ヒットしてカー・オブ・ザ・イヤーまで獲得した初代ディアマンテのステーションワゴンという恵まれた位置付けのクルマであるにも関わらず、ずいぶんと印象が薄かったですね。まあ理由は、輸入車であるということやクルマ自体に問題があったのではなく、営業戦略上のミスだったのではないかと個人的には考えています。

 そもそも初代ディアマンテが人気車種となったのは、“安価に乗れる憧れの3ナンバー車”という理由からだったと思います。ところがこのワゴンは、345万円のV6・3000ccグレードのみで国内販売をスタートしました。この価格、当時のクラウン・ステーションワゴンの上級グレードよりも高価でしたから、なにもクラウンよりも高い金出してまで“安価に乗れるディアマンテ”に乗る必要はないと多くの方が思ったことでしょうね。

 流石に三菱もすぐに失敗に気付いたようで、翌年に260万円ほどの廉価グレードを追加します。しかし時すでに遅し、最初に付いてしまったイメージななかなか覆すことができず、ディアマンテワゴンはずっとパッとしない状態が続きました。そしてモデルチェンジで2代目になった後、最終的には廉価グレードのみというラインナップとなり、とうとう国内でのワゴン輸入販売は終了してしまいました。

 個人的にステーションワゴンという形態のクルマは好きなのですが、このディアマンテワゴンの扱いを見ていると、当の三菱自身がステーションワゴンを“おまけ”という位置付けとして考えていたように思えてしまいますね。ステーションワゴン人気がかなり低くなってしまった現在においても人気車種であり続けているレガシィを世に送り出したスバルとは、おそらくステーションワゴンに対する思いが異なるんでしょうね。

 そういえばディアマンテワゴン同様、輸入車として国内販売されているトヨタのアベンシス、あのクルマって売れているんでしょうかね?個人的にはトヨタのステーションワゴンとしては珍しく、素晴らしくカッコいいクルマだと思います。あれでも販売が芳しくないのであれば、国内においてステーションワゴンが復権することはかなり難しいかもしれませんね。

ディアマンテ・ワゴン(K45型)
全長×全幅×全高 : 4785×1780×1515mm
ホイールベース : 2720mm
車両重量 : 1590kg
エンジン : V6SOHC 2972cc 165PS

(2012年3月30日記)




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