懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






マツダ 1995 ボンゴフレンディ(SGL型)


 1995年にマツダから発売されたボンゴフレンディ(SGL型)です。オートキャンプをされる方の間ではかなり人気の高い車種で、後継のクルマがないために現在も大切に乗られている方がたくさんおられるようですね。

 さて、このボンゴフレンディ、やはり最大のセールスポイントは電動で持ち上がるオートフリートップ(AFT)の存在です。AFTを持ち上げれば大人二人が十分に寝られる「二階」ができてしまうという、まるで『ビフォーアフター』で匠がリフォームしたようなクルマですね。AFTが持ち上がった状態のフレンディを見ると、「わずか20秒足らずでキャビンの上にもうひとつの居住スペースが出現します」と言っているサザエさんの声が脳裏に浮かんできてしまいます。

 実際に使い勝手も良かったようで、このAFTの魅力にはまってしまった方はなかなか他のクルマに乗り換えられないと聞いたことがあります。とはいえ、現行のマツダ・ミニバンにはAFTが設定できそうなキャブオーバー型は存在しないので、後継車種の誕生は可能性が低そうですね。個人的には素晴らしい機能だと思いますから、一代限りで消滅してしまったことはとても残念です。

 東日本大震災に限らず、大災害が発生したときにはクルマの中での避難生活を余儀なくされるケースが多々あるようです。そんな時、いつも決まって話題になるのが「エコノミークラス症候群」と呼ばれている疾患。不自然な姿勢で長時間過ごすため、静脈の中に血栓ができてしまうそうですね。ボンゴフレンディのAFTなら完全にフラットなスペースを確保できるのでその心配も少なくなるかもしれません。

 震災後、このような機能が見直されて各社からまた出てくるのかと思っていましたが、なかなかそんな気配はないようですね。それどころか、今はミニバン自体が徐々に落ち目になっているようです。今こそこのカタログの最後のページにあるようなキャンパー仕様で、ルーフにはソーラーパネルを装備してサブバッテリーを充電できるようなクルマがあったらかなり人気(というより、公共施設からの需要)が出そうな気がしますけどね。

 フレンディからはちょっと話が飛びますが、先日ホンダから100ccぐらいの小型バイクが多数同時に発売されました。私は二輪免許がないので乗れませんが、震災後の今、防災を考える上でとても良い話題だと思います。あの手の小型バイクが普及してくれれば、災害時の足としてとても重宝すると思います。震災から時間が経つにつれ、未だまったく復興していないにも関わらず震災や防災の話題が少なくなってきているような気がします。クルマのあり方も、交通インフラのあり方も、目先のことに惑わされずにしっかりと考えていきたいものですね。

ボンゴフレンディ・RF-V(SGL3型)
全長×全幅×全高 : 4585×1690×2090mm
ホイールベース : 2920mm
車両重量 : 1770kg
エンジン : 直4OHCディーゼルターボ 2499cc 125PS

(2013年6月26日)




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