懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






トヨタ 1999 MR-S(ZZW30型)


 1999年にトヨタから発売されたMR-S(ZZW30型)です。MR-Sという新たな名称になったとはいえ、初代MR2から始まったトヨタ・ミッドシップスポーツカーの3代目にあたるクルマですね。2007年にこのMR-Sが生産終了となってから、現時点ではトヨタブランドのスポーツカーは一台もラインナップに存在していません。何かと噂の多いFT-86が久しぶりのトヨタ・スポーツカーとなりそうですが、いったいどんな形に仕上がってくるんでしょうね。

 さて、このMR-S、発売当時、ネッツ店で行われていた“有料試乗”なるものを利用し、営業マンの同乗なしで遊んだ記憶があります。10年以上前のことなので細かなことは忘れてしまいましたが、確か5〜600円の料金で、30分か1時間(ちょっと記憶が曖昧です)自分の好きなコースを走ってよいという制度だったと思います。ごく短時間のレンタカーのような感じですね。なかなかよい制度だったんですが、今でもやっているんでしょうかね?なにぶんこの制度を利用したのはMR-Sが最初で最後、理由は単純明快、このMR-S以降、お金を払ってまでじっくり乗ってみたいと思ったトヨタ車がなかったからですけどね。

 ミッドシップのオープンスポーツカーとはいえ、このMR-Sに積まれているエンジンはプレミオやカローラに積まれているものと同じ1.8リッターの、ごく普通のエンジンです。にも関わらず、運転の楽しさはプレミオやカローラとは比べ物になりません。2人しか乗れず、荷物もあまり積めず・・・、というマツダ・ロードスターと同様の欠点(荷物の積めなさはロードスター以上だと思います)があっても、やっぱりこの手のクルマは運転しているとしあわせになれますね。個人的にはマツダ・ロードスターのほうがずっと好きでしたが、背中の後ろにエンジンがあるというMR-Sならではの特殊な運転感覚はそれなりに捨てがたいものだと感じました。

 MR-Sにしてもロードスターにしても、特別な高性能エンジンが積まれたハイパワースポーツカーではありません。どちらかというとゆるいお手軽なスポーツカーです。このMR-S、ベースグレードの価格が168万円ということからもわかるように、経済的にもお手軽です。(それにしてもミッドシップのオープンスポーツカーが168万円で購入できるというのもある意味すごいことですね。コペンよりも安価です。)

 これほど魅力的なスポーツカーが安価に販売されていても販売不振から生産終了となるご時勢ですから、FT-86って、大丈夫ですかね?2009年の発表時にはかなりの期待を持ってFT-86の情報を追いかけていましたが、最近はまだ発売前だというのにもう飽きが来てしまいました。ターゲットが40〜50代、価格が250万円〜というような情報をどこかで見た記憶がありますが、もうこうなってくると“86コンセプト”というより、“スープラコンセプト”のような気がしてしまいます。

 新技術など使わずとも、そしてドリフト性能世界一でなくとも、ヴィッツのエンジンやコンポーネントを利用して“ターゲットは20代前半、価格が125万円〜”というようなスポーツカーのほうが多くの方から求められているような気がするのは私だけですかね?どうもFT-86については、「開発目標はドリフト性能世界一」という記事を読んでから興味が一気になくなってしまいました。40〜50代ともなれば社会的な立場や責任が自然とアクセル操作にリミッターをかけると思うのですが・・・、まあ人によっては思い切り踏み込んでカウンターをあてる方もおられるかもしれませんね。考え方は人それぞれですから。

MR-S(ZZW30型)
全長×全幅×全高 : 3885×1695×1235mm
ホイールベース : 2450mm
車両重量 : 970kg
エンジン : 直4DOHC 1764cc 140PS

(2011年8月3日記)




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